冷徹竜王の花嫁Ⅰ【完】



        ♢



「失礼ながら申し上げます。今、何と申されましたでしょうか………っ!?」



パーティー会場にもなる王の間に、一瞬にして大臣等の動揺が広がる。



理由は先程告げた一言にあった。



貴族派もそう出ない貴族からも、批判の声が上がる。



「スレンスト帝国の皇女が王妃など、とんでもございません…っ!!!」



「直ちにでも、廃妃の処置をとるべきです!!」



批判されるとは、当然思っていた。
そもそも、批判されないとは始めから思ってもいない。



「…………黙れ」



重い一言がその場に響くと、あれ程騒がしかったその場は一瞬にして静けさを取り戻した。



「この度は余の不在中、とても恐ろしい事件が起こった」


その話が口から飛び出した瞬間、数名の顔色が変わる。



「残念ながらこれと言った手がかりは掴めなかったが、余はその者等の事を許すつもりは微塵も無い」



その者等は最初の言葉を聞いて、安堵の表情を見せた。