夜中。


ある人物の帰宅に、偶然居合わせた使用人達は顔を青ざめさせた。


分かりやすい程の動揺と緊張感が、一瞬にしてその場に伝わる。


「お、王様………」


話を聞きつけたルークスは目の前に姿の現した。


頭を下げるルークスは、どこかぎこち無く気まずそうに見える。


「それで、どうなった?」


「……………結果からお話しますと、未だ見つかっておりません」


___ドシャーン………ッ!!


報告直後。


大きな音を立てて、雷はどこかへ落下した。


『ゴロゴロ…』と雷鳴の聞こえる曇天の空は、再び大きな雷でも落ちてきそうだ。