悪い笑顔を見せる甲斐さん


私…話について行けてないよ


矢野将太郎との事を甲斐さんは知っていたのに私を彼女にした


それは矢野将太郎がエッチが上手いのに自信があるからで…


邪魔したくなって…


性格悪い?!


「甲斐君?結城さん?出かけるのか?」


ビクッ


EVを降りたら部長が立っていて


慌てて俯いて涙を隠す


「いぇ。結城さんが急に帰る事になって矢野課長に送ってもらうんです」


えっ!!


帰る?!


矢野将太郎に送ってもらう?!


何の事?


隣の甲斐さんを見上げると爽やかに微笑んでいて


部長と和やかに話を続けている


どういう事なの?


確かに部屋を出たのはわかるけど何でEVに乗ったのか不思議だった


でも私と矢野将太郎の微妙な関係に気づいてるなら何でこんな事するの?


「結城さん気をつけて」

『…はい。失礼します』


部長…私は何に気をつけたらいいですか?


2人になってやっと聞けるよ


『か、甲斐さん!私帰るなんて…』

「奈生ちゃんが帰らないと俺が奈生ちゃん食っちゃってポイ捨てしたと思われる」


ハァッ?!


何言ってるの?甲斐さん