神々の宴…

11月17日ー。
「おはようございます。
本日は、小山田（おだやま）様が、1時にご来店されます。
プロポーズのご予約です。
ご来店されたら、テーブルの5番席にお通しして下さい。
それから、お冷やをお出しして下さい。
お冷やをお出ししたら、あたしに報告して下さい。
よろしくお願いします。」
この日も、色んな人が、予約を入れてくれた。
サクヤは、ににぎのところに行った。
「ににぎ様。」
「サクヤ！！！
今日も、電話対応に忙しかったのか？」
「ええ。
ありがたいことです。」
「忙しいのは、いいことだけど…。
会えないのは、寂しいな…。」
「すみません…。
でも、あたしも寂しいんです…。」
「サクヤ…。
ごめん…。
そうだよな…。
サクヤ、同棲しないか？」
「えっ？
でも…。
お客さんにバレたら…。」
「そこは、何か手を打つよ。
考えてみといて。」
「はい。」
サクヤとににぎは、久しぶりに、2人で過ごした。
その間に、田中が、支払いに来たので、サクヤは、ににぎの部屋を出て、対応した。
1時10分前ー。
小山田が来た。
出迎えたのは、まつだった。
「いらっしゃいませ。
小山田様ですね？」
「はい。」
「お待ちしておりました。
どうぞ、こちらへ。」
まつは、テーブルの5番席に通し、お冷やを持って行った。
「すぐに、店長を呼びますので、少々、お待ち下さい。」
「はい。」
サクヤは、すぐに来た。
そして、挨拶をして、料理長のれんやと、経理のはるかを連れて来た。
「こちらは、料理長のれんや。
こちらが、経理のはるかです。
この3人と、もう1人で、全力でサポートさせて頂きます。」
「もう1人とは？」
「小山田様の思い出のお席は、ございますか？」
「ふじの間のろです。」
「かしこまりました。
では、配膳係もお呼びしますね？」
「はい。」
「少々、お待ち下さい。」
サクヤは、みかんを呼んだ。
「みかん。
こちら、小山田様。
みかんの担当のお席を、ご希望されたので、みかんは、これから決まっていくことを、メモしていってください。」
「はい。」
料理から始まり、相手の名前、プロポーズの場所決め、ポロポーズ後の食事について、話し合った。
結果、ご予約日は11月25日、お部屋は、ふじの間のろ、飲み放題付きの水晶焼きのコースで、サラダは、2人で決める、お造りは、サーモンとハマチ、ご飯は、炊き込みご飯、プロポーズの場所はお茶席、プロポーズの後、食事付きと決まった。
「お会計は、いつなさいますか？
当日ですと、お相手にバレてしまいますが…。」
「今日、払います。」
「ありがとうございます。」
小山田は、会計を済ませ帰り、サクヤ達も帰った。