恋なんて知らない〜幼なじみと両想い!?〜

─昼休み─

 「琉菜ちゃーん!いいこと教えてあげようか?」
 あー、また来たよ。チャラ男の齋藤くん。

 「いい。いいことじゃないんでしょ。」

 この間もいいこととか言って全然いいことじゃなかった。

 「その手には乗らないからね。」
 
「あれ?バレた?」

 「バレバレです。で何?」

 「実はねー。南條が話してるのを聞いたんだけど。南條の好きな人って、北野らしい。」

 「おい、齋藤急げよ。」

 「んじゃ!そういうことだから!」
 北野……。


この学年に二人いる北野。

1人は私でもう1人は2組の子。

誰もが羨ましがるようなルックスに男ウケしそうなぶりっ子。


あー、あの子には勝てない。
 心に矢が刺さったかのようだった。