KANATA~answers of your selection~

「奏太先輩、私の家ここです」


「えっ?あっ、もう着いた?近いんだなパークと」


「スポーツパークは私の庭みたいなもんですよ」


「本当にそうだな」



辻村といると時間が短く感じる。


オレが話さない分話してくれるから本当にありがたい。


オレも昔は自分から話しかけたりしていたが、最近は聞き手に回ることが多くなった。



「今日はありがとうございました。あっ、あと辻村って呼ばれるの好きになってきましたよ!なんか...嬉しい。照れちゃいます。でも名前呼び待ってますからね。忘れたとは言わせませんよ~」


「分かってるって。何回も言うなよ。んじゃあ、また明後日」


「はあい。明後日10時にスペースワールドセンター前ですよね?」


「遅刻すんなよ」


「しませんよーだ!先輩こそ気をつけて下さいね」



こんな風に言い合える人に巡り合ったのはいつぶりだろうか。


あの日の出会いがここまでに深くなるとは思いもしなかった。


辻村だったら、運命だからですよ~とか言うのかもしれない。



「じゃあまた」


「バイバイ、奏太先輩!」