「聖奈!」
いつの間にか秋葉くんは泣き叫んでいた。
「良かった...。ちゃんと迎えに来てくれる人がいて...」
「この看護師しつこいんだよ。死ぬ気で屋上に来た訳じゃないのに、私を追って飛びかかってきた」
「すみません。自分にも似た経験があって......。ちょうどそこの小屋の上から飛び降りようとしたんです」
そうだな。
そうだったよ。
あの日の光景を思い出す。
汗だくでびしょびしょになった身体で彼女に飛びかかった。
今思えば吐き気がするくらい気持ち悪いことだが、そこで繋ぎ止めた命がこうして目の前で誰かの命を救おうとしているのを見たら、感無量にならざるを得ない。
オレの命懸けの行動も無駄じゃなかったんだなって改めて感じられた。
...ありがとな。
「小屋から飛び降りるとかどうやったらそういう考えになるんですか?私には意味不明」
「おい、聖奈!失礼じゃないか」
「いいんです。笑われても仕方ありません。そういうことをしてしまったのは事実ですし。だけど、もうしようとは思いません」
「当たり前ですよ」
「そうですね。当たり前です。命を粗末にしないというのは当たり前のことです。しかし、その当たり前のことさえ出来なくなる、考えられなくなる時もあります。そんな時、自分の心に問うことも大事ですが、自分の周りの人の顔を思い浮かべて下さい。自分を支えてくれている、自分を大事に思ってくれている、自分を心配してくれる、自分を愛してくれる。そんな人たちの顔を思い出せば自ずと答えは決まってきます」
「生きる...」
丸山さんが震える声でそう呟いた。
さっきまでの殺気ある表情ではなく、人間らしく瞳に命の炎が灯っていた。
「そう。その通りです」
看護師が優しく髪を撫でる。
秋葉くんは耐えきれなくなって人目を憚らず号泣していた。
「蒼也、泣かないでよ。私死んでないんだけど」
「生きてくれてありがとう」
「ワケわかんないこと言わないで。蒼也を置いて死ねないから」
秋葉くんが丸山さんにしがみついて更に泣いた。
泣けばいい。
泣いて泣いて泣いて泣きまくればいい。
泣けるのだって生きているからなんだし、
受け止めてくれる人がいるからなんだから。
いつの間にか秋葉くんは泣き叫んでいた。
「良かった...。ちゃんと迎えに来てくれる人がいて...」
「この看護師しつこいんだよ。死ぬ気で屋上に来た訳じゃないのに、私を追って飛びかかってきた」
「すみません。自分にも似た経験があって......。ちょうどそこの小屋の上から飛び降りようとしたんです」
そうだな。
そうだったよ。
あの日の光景を思い出す。
汗だくでびしょびしょになった身体で彼女に飛びかかった。
今思えば吐き気がするくらい気持ち悪いことだが、そこで繋ぎ止めた命がこうして目の前で誰かの命を救おうとしているのを見たら、感無量にならざるを得ない。
オレの命懸けの行動も無駄じゃなかったんだなって改めて感じられた。
...ありがとな。
「小屋から飛び降りるとかどうやったらそういう考えになるんですか?私には意味不明」
「おい、聖奈!失礼じゃないか」
「いいんです。笑われても仕方ありません。そういうことをしてしまったのは事実ですし。だけど、もうしようとは思いません」
「当たり前ですよ」
「そうですね。当たり前です。命を粗末にしないというのは当たり前のことです。しかし、その当たり前のことさえ出来なくなる、考えられなくなる時もあります。そんな時、自分の心に問うことも大事ですが、自分の周りの人の顔を思い浮かべて下さい。自分を支えてくれている、自分を大事に思ってくれている、自分を心配してくれる、自分を愛してくれる。そんな人たちの顔を思い出せば自ずと答えは決まってきます」
「生きる...」
丸山さんが震える声でそう呟いた。
さっきまでの殺気ある表情ではなく、人間らしく瞳に命の炎が灯っていた。
「そう。その通りです」
看護師が優しく髪を撫でる。
秋葉くんは耐えきれなくなって人目を憚らず号泣していた。
「蒼也、泣かないでよ。私死んでないんだけど」
「生きてくれてありがとう」
「ワケわかんないこと言わないで。蒼也を置いて死ねないから」
秋葉くんが丸山さんにしがみついて更に泣いた。
泣けばいい。
泣いて泣いて泣いて泣きまくればいい。
泣けるのだって生きているからなんだし、
受け止めてくれる人がいるからなんだから。



