「丸山さん、落ち着いて聞いて下さいね」
「あの...私...なんか変な病気なんですか?」
「単刀直入に言うと、丸山さんは白血病の可能性が極めて高いです」
「白血病...ですか?」
「はい。血液のがんとも呼ばれていて、赤血球や白血球、血小板といった血液を作る細胞がガン化し、骨髄を占拠していく病気です。白血病などは免疫にも関わるため、免疫力が低下し、風邪を引きやすくなったり、その他の感染症にかかりやすくなります」
「難しくてガンということしか分からないんですけど...」
丸山さんにそう言われてどうしようかとおろおろしていると、先生がオレの肩に手を乗せた。
大丈夫。
自分を信じろ。
そう言われている気がした。
オレは前に向き直り、丸山さんの目を見た。
この瞳に必ず光を取り戻す。
オレがこんなところで悩んでどうする。
やるしかないんだ。
「ガンと聞くとなんだか怖いですよね。しかし、白血病は治る病気です。早ければ1年以内に退院出来ます。3年以内にはほとんどの患者さんが退院されます。私の知り合いにも丸山さんと同じく16歳の時に白血病と診断され、治療を行っていた人がいます。その人のドナーには私がなりました。あっ、えっと、その...ドナーというのは...」
「ドナーのことは知ってます。骨髄提供者のことですよね?」
「そうです。良くご存知で。それで、骨髄移植をした後は放射線治療や抗がん剤治療なども行って手術してから1年後には退院しました。今はもう23か...。何をしているのかは分からないんですが、元気にやってると思います」
ああ...。
私情を混ぜこんでしまった。
丸山さんには関係ないことなのに、余計なことまで喋って...。
感性で動くような人間は医者に向いてないって散々色んな教授から言われたのに。
後で反省することにして、今は丸山さんを検査に促さないと。
「色々べらべらと話してしまいすみませんでした。とりあえず検査を受けて頂きたいのですが。そうですね...明日にでも...」
「いえ、結構です」
「えっ?」
オレは目を丸くした。
どうして断るんだ?
受けて病名をはっきりさせて、治療に臨めばまだ全然間に合うのに。
「私、家族がいないんです。父の会社が倒産して家に火を付け、一家で無理心中しました。私はたまたま生き残ってしまっただけで、本当はもっと前に死ぬはずだったんです。だから別に今死んだって構いません。数ヶ月後に苦しみながら死のうが何しようが関係ない。悲しんでくれる人なんていないんだから...ほっといて」
そう言い残し、丸山さんは去っていった。
「あの...私...なんか変な病気なんですか?」
「単刀直入に言うと、丸山さんは白血病の可能性が極めて高いです」
「白血病...ですか?」
「はい。血液のがんとも呼ばれていて、赤血球や白血球、血小板といった血液を作る細胞がガン化し、骨髄を占拠していく病気です。白血病などは免疫にも関わるため、免疫力が低下し、風邪を引きやすくなったり、その他の感染症にかかりやすくなります」
「難しくてガンということしか分からないんですけど...」
丸山さんにそう言われてどうしようかとおろおろしていると、先生がオレの肩に手を乗せた。
大丈夫。
自分を信じろ。
そう言われている気がした。
オレは前に向き直り、丸山さんの目を見た。
この瞳に必ず光を取り戻す。
オレがこんなところで悩んでどうする。
やるしかないんだ。
「ガンと聞くとなんだか怖いですよね。しかし、白血病は治る病気です。早ければ1年以内に退院出来ます。3年以内にはほとんどの患者さんが退院されます。私の知り合いにも丸山さんと同じく16歳の時に白血病と診断され、治療を行っていた人がいます。その人のドナーには私がなりました。あっ、えっと、その...ドナーというのは...」
「ドナーのことは知ってます。骨髄提供者のことですよね?」
「そうです。良くご存知で。それで、骨髄移植をした後は放射線治療や抗がん剤治療なども行って手術してから1年後には退院しました。今はもう23か...。何をしているのかは分からないんですが、元気にやってると思います」
ああ...。
私情を混ぜこんでしまった。
丸山さんには関係ないことなのに、余計なことまで喋って...。
感性で動くような人間は医者に向いてないって散々色んな教授から言われたのに。
後で反省することにして、今は丸山さんを検査に促さないと。
「色々べらべらと話してしまいすみませんでした。とりあえず検査を受けて頂きたいのですが。そうですね...明日にでも...」
「いえ、結構です」
「えっ?」
オレは目を丸くした。
どうして断るんだ?
受けて病名をはっきりさせて、治療に臨めばまだ全然間に合うのに。
「私、家族がいないんです。父の会社が倒産して家に火を付け、一家で無理心中しました。私はたまたま生き残ってしまっただけで、本当はもっと前に死ぬはずだったんです。だから別に今死んだって構いません。数ヶ月後に苦しみながら死のうが何しようが関係ない。悲しんでくれる人なんていないんだから...ほっといて」
そう言い残し、丸山さんは去っていった。



