KANATA~answers of your selection~

未夢が泣き止んだのはそれから10分後くらいのことだった。



「はあ、すっきりした!」


「未夢、大丈夫?」


「何よ~今さら!優しくするなら、泣いてる時にしてよ。てかその前に未夢の気持ちをガシッと受け止めてよ」


「ごめん、ホント」



オレが謝ると、未夢はオレの頭に手を乗せ、ポンポンした。



「何これ?」


「1回やってみたかったんだ~。奏太の髪相変わらずサラッサラだね。お父さん譲りだね」


「そうかもな」


「しっかし、奏太も大きくなったね。ちっちゃい頃は米粒くらいだったのに」


「いや、それはないだろ」


「未夢の方が中2まではおっきかったもん」


「あっ、そうだっけ?」


「そうだよ!忘れちゃったの?奏太酷すぎ。ホント未夢のことは眼中になかったんだ」


「眼中にないって...それは...」



未夢がオレの口を右手で塞ぐ。


オレは慌てて口を閉じた。


未夢の気に障るようことを言ってしまったのだろうか。



「奏太はやっぱり優しいよ。未夢に最後まで嫌いだって言わなかった」


「嫌いなわけない。だって未夢は...」


「誉めなくて良いよ。むしろ叱ってほしい」


「何で?未夢を叱る理由なんて...」


「未夢、知ってたの」


「えっ...」



知ってたって何を。


未夢と目が合う。


未夢は...嘘をつかない。



「辻村夏向さんの病気のこと」