KANATA~answers of your selection~

「ただいま」


「お兄ちゃんお帰り」


「奏太、お帰り。さっき慶徳大学の松井さんから電話があって、奏太の体調はどうですかってことだったんだけど、大丈夫?」


「うん、大丈夫。疲れたからもう寝るわ」



母が心配そうにオレを見つめていたが、オレはぎこちない笑顔を向けてから自分の部屋に籠った。


それにしても疲れた。


人生で1番精神的に忙しい4日間だった。


あれだけ眠ったから本当は眠くなんてない。


今夜は受験生らしく真面目に勉強するとするか。


オレは気分転換の意味も込めて、テキストとノートを取り出し、勉強することにした。


窓の外から吹き込む真夏の夜風は肌に馴染むことなく、部屋に暑苦しく留まった。