「奏太くん」
「あっ、松井さん」
「彼女、大丈夫でしたか?」
「まあ、なんとか。今は病室に戻ってぐっすり眠っています」
「そうですか。でしたら、とりあえず一安心ですね」
「色々とご迷惑おかけしました。すみませんでした」
オレがいくら謝っても松井さんは気にしないでと言うだけで、逆に恐縮してしまった。
「それより彼女の病気って白血球なんですよね?」
「はい。そうですけど、やはりドナーは見つからないみたいで」
「彼女を助けたいなら、奏太くん自身が彼女のドナーになればいいんじゃないですか?」
「そんな簡単に言いますけど、マッチする可能性は他人だと数百から数万分の1っていわれているんですよ。そんなの......」
無理。
そう言おうとして、オレは口を閉じた。
無理なんて分からない。
やってみる前から諦めちゃいけない。
諦めない、そう決めたはずだ。
後悔したくない、そう言ったはずだ。
「松井さん、ご助言ありがとうございます。彼女の主治医に聞いてきます」
松井さんにお礼を言って立ち去ろうとすると、松井さんがオレを呼び止めた。
「私またお見舞いに来たいので、奏太くんの大事な人のお名前教えてもらってもいいですか?」
「あっ、はい。彼女は......辻村夏向っていいます」
オレがそう言うと、松井さんはふふっと笑った。
「どちらもかなたさんなんですね。でしたら、大丈夫です。遥か彼方まで運命の赤い糸は繋がって決してほどけないと思います。すみません、意味不明なこと言って」
「いいえ。松井さん意外と空想好きですもんね」
松井さんがまたふふっと笑った。
良かった...。
オレも人を笑わせられるんだ。
辻村が蒔いた笑顔の種が咲いたんだ、きっと。
「松井さん、行ってきます」
「行ってらっしゃい」
「あっ、松井さん」
「彼女、大丈夫でしたか?」
「まあ、なんとか。今は病室に戻ってぐっすり眠っています」
「そうですか。でしたら、とりあえず一安心ですね」
「色々とご迷惑おかけしました。すみませんでした」
オレがいくら謝っても松井さんは気にしないでと言うだけで、逆に恐縮してしまった。
「それより彼女の病気って白血球なんですよね?」
「はい。そうですけど、やはりドナーは見つからないみたいで」
「彼女を助けたいなら、奏太くん自身が彼女のドナーになればいいんじゃないですか?」
「そんな簡単に言いますけど、マッチする可能性は他人だと数百から数万分の1っていわれているんですよ。そんなの......」
無理。
そう言おうとして、オレは口を閉じた。
無理なんて分からない。
やってみる前から諦めちゃいけない。
諦めない、そう決めたはずだ。
後悔したくない、そう言ったはずだ。
「松井さん、ご助言ありがとうございます。彼女の主治医に聞いてきます」
松井さんにお礼を言って立ち去ろうとすると、松井さんがオレを呼び止めた。
「私またお見舞いに来たいので、奏太くんの大事な人のお名前教えてもらってもいいですか?」
「あっ、はい。彼女は......辻村夏向っていいます」
オレがそう言うと、松井さんはふふっと笑った。
「どちらもかなたさんなんですね。でしたら、大丈夫です。遥か彼方まで運命の赤い糸は繋がって決してほどけないと思います。すみません、意味不明なこと言って」
「いいえ。松井さん意外と空想好きですもんね」
松井さんがまたふふっと笑った。
良かった...。
オレも人を笑わせられるんだ。
辻村が蒔いた笑顔の種が咲いたんだ、きっと。
「松井さん、行ってきます」
「行ってらっしゃい」



