「いつからここに...」
「ずっと2階の部屋にいた」
「仕事はどうしたんだよ。普通にやってんだろ?何になったんだよ?」
「今はそんな話をしている場合じゃない。オレは長内さんにお前がこの世界に来そうだと言われた3年も前からお前を待ってた」
「いやでも、オレが眠ったのは3日前で...」
「こっちとそっちでは時間の進みかたも違う。オレの時間がお前の時間より早く進んでいるから、オレは今お前と会うことが出来ているんだ」
そういうことか。
オレの世界より時がゆっくりと流れていればオレの過去みたいになるし、早ければ未来を見ているかのようになるというわけなんだ。
「っていうのはどうでもいい。オレはお前に辻村夏向のことを伝えたかったんだ」
「辻村が何か...」
「時間もないみたいだから単刀直入に言う。辻村夏向は8月10日、病院の屋上から転落して自殺する」
「は?!なんだよ、それ?!そんなデタラメ信じられるか?」
嘘だ。
そんなの嘘だ。
辻村が...
辻村が...
死ぬなんて
そんなの
あり得ない。
「お前だって見たはずだ。辻村が病院のベッドで横たわっているのを。あれから間もなく辻村は死んだ。オレは...間に合わなかったんだ...。辻村の最期を見られなかった。それ以前に辻村を助けられなかった...。後悔しかないんだよ...」
「もしかして、あなたは...」
「あの時ぶつかった阿部奏太だ」
「マジ...か...」
そんなことあるか。
また同じ世界に来てあの10年後を見ることになるなんて。
オレの中では3日しか経ってないのに、この世界の阿部奏太は10年も経っていたなんて。
「お願いだ。辻村を...辻村を...助けてやってくれ。この通りだ」
10年後のオレが頭を下げる。
急展開過ぎて頭が着いていかない。
「ずっと2階の部屋にいた」
「仕事はどうしたんだよ。普通にやってんだろ?何になったんだよ?」
「今はそんな話をしている場合じゃない。オレは長内さんにお前がこの世界に来そうだと言われた3年も前からお前を待ってた」
「いやでも、オレが眠ったのは3日前で...」
「こっちとそっちでは時間の進みかたも違う。オレの時間がお前の時間より早く進んでいるから、オレは今お前と会うことが出来ているんだ」
そういうことか。
オレの世界より時がゆっくりと流れていればオレの過去みたいになるし、早ければ未来を見ているかのようになるというわけなんだ。
「っていうのはどうでもいい。オレはお前に辻村夏向のことを伝えたかったんだ」
「辻村が何か...」
「時間もないみたいだから単刀直入に言う。辻村夏向は8月10日、病院の屋上から転落して自殺する」
「は?!なんだよ、それ?!そんなデタラメ信じられるか?」
嘘だ。
そんなの嘘だ。
辻村が...
辻村が...
死ぬなんて
そんなの
あり得ない。
「お前だって見たはずだ。辻村が病院のベッドで横たわっているのを。あれから間もなく辻村は死んだ。オレは...間に合わなかったんだ...。辻村の最期を見られなかった。それ以前に辻村を助けられなかった...。後悔しかないんだよ...」
「もしかして、あなたは...」
「あの時ぶつかった阿部奏太だ」
「マジ...か...」
そんなことあるか。
また同じ世界に来てあの10年後を見ることになるなんて。
オレの中では3日しか経ってないのに、この世界の阿部奏太は10年も経っていたなんて。
「お願いだ。辻村を...辻村を...助けてやってくれ。この通りだ」
10年後のオレが頭を下げる。
急展開過ぎて頭が着いていかない。



