KANATA~answers of your selection~

「おれってダメなやつだな...」



ふと育ての父が呟く。



「好きな人の幸せを願ってあげられなかったから、こんな目に遭うんだな。自業自得だ...」



この人と母と父の間に何があったのかは全く分からない。


ただ1つ確かなことは、優しさはやがて不幸へと変化するということだ。


この人の愛を裏切りたくないと妊娠を黙って結婚した母も、それを薄々勘づいて何も言わず飲み込んできたこの人の優しさも、全てこのあと不幸に繋がる。


嘘をついたり、騙したり。


それが優しさを孕むものだとしても、結末は不幸にしかならないんだ。



「晴香、カナタ...幸せになってくれよ」



その一言を聞いた後、オレは静かに目を閉じた。