結局オレは辻村を家まで見送ってから自宅に帰ってきた。


帰り道、辻村はぐっすりと眠ってしまっていた。


それが永遠の眠りになるんじゃないかなんてバカなことを考える自分がいた。


分からない。


何も分からない。


根拠もなくそう思う自分を戒めるしかなかった。


七夕の夜空。


今年、織姫と彦星は天の河を渡って会えなかった。


それが不幸の予兆だなんて誰も言わないでほしい。


そんなの信じない。


信じたくない。



午前1時13分40分。


夏はオレの運命を握っていた。