KANATA~answers of your selection~

辻村と目が合った。


彼女が微笑む。


憂いに満ちていてかつ儚げ。


あの日から変わらない不思議な笑み。



「そんなの決まってるじゃないですか」


「決まってるって言われても」



辻村がその細い腕でオレを包む。


華奢な体からは想像出来ないくらいに強く強くオレを縛り、熱を与えてくる。


生きてるって実感してほしい。


そう言わんばかりに。



「私の願い事はただ1つ。私の大好きな奏太先輩が永遠に幸せでありますように」