私は祥平を突き飛ばし、部屋を出る。自分の部屋に戻った私は優真に真っ先に電話をし、夜中泣いた。

「おは…よ…。心配だから迎えに来たけど…柚葉ちゃん、泣きっぱなし?」

「うん…。もうねー、目が腫れぼったいし、痛い」

「………だろうね」

次の日の朝、優真は私が使っている駅まで迎えに来てくれた。コンタクトも入れられないくらいに腫れてしまった瞼は重くて痛い。涙は枯れないって言うけれど、そんな事は嘘だと思う。だって、ある程度泣いたら出てこなかったもの。

「あー…、柚葉ちゃんがこんな時に言うのもなんだけど…俺、柚葉ちゃんが大好きだよ」

「………ありがと」

優真がいつものチャラい感じではなく、上向き加減で照れくさそうに顔を赤くして言ったから、私も恥ずかしくなった。今のはガチの告白?弱ってるからね、余計にキュンって胸がときめく。

それに何より、昨日、カラオケに連れ出してくれた事で私は憂鬱さが減ったの。夜には効力が消えて泣きじゃくってしまったけれど…。優真のおかげで元気になれたよ。