私だけのヒーロー




きっとその女の子たちが噂を広めたに違いない。



たっくんはモテるから、こんなことがあってもしょうがないとは思う。



でも、さっきみたいな怖い思いは……もうしたくない。



誰かを好きになるって、大変なんだな。



授業の間の時間も他のクラスから私を見に来る人が何人かいて、お昼の時間は集中して食べられそうになかったから、奈津子と2人で中庭に行って食べた。



「さゆ、大丈夫?」



この半日だけで10歳くらい老けたんじゃないかって自分でも思う。



それくらい疲れた。



「もし、もしもこのままたっくんと付き合うってことになったら、きっと、今日みたいな騒ぎじゃ済まないよね」

「そうだね。大多数の女子を敵にすることになるだろうし、覚悟しておかなきゃいけないと思うよ」


 
付き合うって、お互いが好き同士だからはい、付き合いましょうって簡単にいくものだと思っていたけど、そうじゃないらしい。



果たして、今の自分にあの女の子たちの威圧に勝てる力があるのだろうか。