私だけのヒーロー




「もうほんとに純粋で可愛いなぁ」



そう言いながら私の頭を撫でてくる奈津子。



初彼は小学校6年生のときにできて、それから6人の男の子と付き合ったことがあるらしい奈津子は、恋愛においては大先輩なのだ。



「ねぇ、さゆ。これはもうさすがに、好きって認めるよね?」



そんな大先輩の奈津子にそう言われたら、認めざるを得ない。



「はい。たっくんのことが好きです」

「でもさぁ、何でそこまで好きって認めたくないの?」

「たっくんって、モテるから、たくさんの女の子と遊んでるイメージがあって……」

「あぁー、そういうことね」



奈津子もそれには納得して、少し考えるそぶりをしていた。



そうこうしているうちに、水族館の最寄駅に到着し、私たちは電車を降りた。



改札を出てすぐにあるコンビニの前には、すでに、たっくんとたっくんの友達であろう男の子2人が立っていた。



たっくんが私にすぐに気づいてくれて、軽く手を振る。



小走りでたっくんたちの元へ行き、たっくんが友達を軽く紹介をしてくれた。


 
黒髪で緩くパーマをかけているのが雄太(ゆうた)くんで、茶色い短髪で右耳にピアスをしているのが春(はる)くん。



2人とも優しそうで、ずっとニコニコしているから、すぐにいい人だと分かった。