「これ、今期の概算も一緒に出してって言ったわよね?」
後輩に厳しい目を向けるの佳子。
「すみません」
「謝ってほしいんじゃなくて私は確認をしてるの。」
「すみません」
「はぁ・・・もういいわ、私がやっとく」
「どうも」
佳子は後輩に向かい目を丸くする。
さすがに言葉には出さないがそこだけため口かいっ!絶対に狙ってただろ!?と突っ込みを入れた。
後輩が廊下を歩いていくと佳子は方向を変えて歩き出そうとした。
その時。

「佳子」
会議室から出てきた龍仁が佳子を呼び止めた。
「しわよってんぞ?」
そう言いながら龍仁が自分の眉間を指さした。
佳子は自分の眉間に触れながら「うるさいっ」とさらに険しい顔をした。