「手伝うよ」
「ありがとう」
司はそう言ってジャケットを脱いでシャツの袖をまくった。
首元のボタンをいくつかはずして動きやすい格好になると茜に手を差し出す。
「俺と変わって」
「うん」
司の言葉に、茜は脚立を降りた。

すぐに司が脚立にあがり電飾をつけ始める。
「もっとこっちにも欲しい」
「こっち?」
「うん」
茜は下からいろいろと注文を付けている。
司はそんな茜の言葉を聞きながら手際よく電飾をつけていった。