『アイツさ、脅してきたんだよ。俺のこと』
「…?」
頭が追いつかない。
美亜が?君を脅した?
どういうこと?
『まさか知らなかったのか…女子にはつきものだろ?そういう…なんていうか、ドロドロした関係性、みたいな』
「なんとなく、わかるかも」
美亜の心境くらい、分かっていた。
なんとなくだけど、想像がつく。
『でもさ、俺が好きなのは心咲だから』
嬉しくて、また涙が出てきそうだった。
でも。結局、それは幼なじみとしてなのかな…
知りたくて、でもそれ以上に怖くて。
今まで、言葉にしたことはない。
思っても、聞けるわけなかった。
隣にいられるのなら、幼なじみで充分って、
そう思っていたはずなのに。
今はすごく物足りなく感じてしまう。



