注目も一緒に先輩の行く方へ流れていき、はーと肺から空気が上がってきた息を吐き出した。
なぜか緊張した。
こんなにずっと注目されっぱなしなんて無理。耐えられない。
視線がそれた隙に早足で光のもとへ。
「おかえりー」
「うん…。生きててよかったよ」
「あは」
この通り、と光は親指をたてる。
そして次には目を輝かせ、椅子に座った私に詰め寄ってきた。
「で?で?どうだった?近くで見た稀少種」
「どうって…、まぁイケメンというよりは美人っていった方が似合う人だったなぁ」
まつげすっごい長かった。
肌も白くて綺麗で。
でもやっぱり、まるで完璧な設計図に基づいて作られたような繊細な造形の顔立ちが一番目を惹いた。
前世でどんな徳を積んだのか…。なんて本気で考えてしまうほど。
「あんな綺麗な男の人いるんだなぁ…って感じ」
「………それ本当に思ってる?」
「えっ、思ってるよもちろん。なんで?」
「なんていうか……ふみって何に関しても反応薄いよなぁって思って」
あんなの近くで見たら私なら発狂するわ。
といつの間に出したのか、手に持っていたクリームパンの袋をバサッと開けながら光が言う。
……遠くから見てても発狂してたもんね。
「…みんなこんなもんじゃない?
光がうるさいだけで。」
「さらっと言ったけどそれは悪口かな」
「あ、そういえば光、もう一人の風紀って誰だか知ってる?」
「おい」
抗議の姿勢を崩さない光の目を受け流して、私は記憶を探った。
