先輩らしくしたいだけ。



私がそう言うと、泉くんは私の肩に額をのせて


「俺が嫌なんだよ…」


少し掠れた声で言う。



その言葉に私はなんでか心臓が騒がしくなって落ち着かない。


顔もなんだか熱い。



それにいつもは僕って言うのに…。


「昨日は言えなかったけど1年は俺が勧誘しとくから先輩は安心して。」


ゆっくりと泉くんが顔を上げる。


私と泉くんの距離はきっと数センチ。



「わかった…。」



絞り出すように返事をすると泉くんは少し微笑んで私から離れた。



「じゃ、もうチャイム鳴りそうなんで行きますね。」



泉くんが教室を出て行って私は急に緊張が解けたように床に座り込んだ。



なんか私今絶対変だ…。


高鳴る鼓動に確実に調子を狂わされていた。