先輩らしくしたいだけ。



泉くんが連れてきたのは1年生のいる北館から結構離れた空き教室。



泉くんは私の手を引っ張って教室に入るとやっと手を離してくれた。



でも勢いよく私をここまで連れてきた割には何も話さない。



もう!泉くんどうしたっていうの!




私がしびれを切らして



「い、泉くん。何でこんなところに連れてきたの?」




そう聞くと泉くんは無言で一歩一歩私との距離を縮めてきた。



「ちょ、泉くん!?」




私が慌てると今度は私の手をまたギュッと握ってきた。



もう私の思考回路はショートしそう…。




距離が近くてまともに泉くんのことを見れない。




「ねぇ、先輩。もう1年のとこには来ないって約束できますか。」



真剣な目をして私に言ってくる。



でも、そんなの…



「む、無理だよ。1人でも多く1年生に入って欲しいし。」