また寝てしまった美樹に
また明日ね、と声をかけて、
桜都は美樹とさよならした。




美樹の家を出て歩き始めたとき、途中で
息を上げて走る、一人の男の子とすれちがった。
桜都はその男の子の顔をよく見なかったけれど、
なんとなく知っている人だった気がして、
胸の奥がざわざわした。