吐き気がこみ上げ、私は急いで家の中に入る。そしてトイレへと駆け込んだ。

トイレで吐いた後、私は何事もなかったかのように夕食の準備をする。それでも、恐怖は拭うことができない。

またメールが送られてくるんじゃないか。そう思いながら、私は玉ねぎをみじん切りにし始めた。



アーサーからメールが届き始めて早二週間。私は黙って耐え続けるのも限界になってきていた。なぜならーーー。

「今日はやりがいのある事件だった!」

ホームズさんがそう言い夕食の時に話す事件が、最近は脅迫メールの話やストーカーといったものが多いから。

あと、ホームズさんやワトソン先生が私をよく観察するようになった。だから、メールを見る時は寝室で見るしかない。

「ホームズくん、我が警視庁がまたしても活躍したよ」

その日の夜、家にはロンドン警視庁のグレッグソン警部とレストレード警部がやって来ていた。また新しい事件かな?

「どうぞ」