騙し愛

毎日の忙しさ、楽しさに浸っているうちに、蕾は母親に連絡することをすっかり忘れてしまっていた。すると、あのようにラインが来るのだ。

しかし、母が東京まで来ることはできない。それだけが蕾の救いだった。



夜、仕事を終えて帰宅すると、すでに母親からのラインが何十件も来ていた。それを読むのが面倒で、蕾は軽い夕食を取ってお風呂に入る。

蕾がお風呂から出てラインを見ると、さっきよりもラインは送られてきていた。その一つ一つを見るのが面倒で、蕾はすぐに返信する。

「ごめんなさい!今、家に帰ってお風呂に入ったところ。今からなら連絡できるよ」

すると、母親からすぐに返信が返ってくる。

「こんなに遅くまで働いているの!?」

「遅いって……笑。まだ九時じゃない。それに私が働いてるのはホワイト企業だよ。他の会社なんかもっと残業があったりすると思うよ?」

「でもね!あなたは女の子なのよ!夜道を歩いていて誰かに襲われたらどうするの!?」

「東京は田舎じゃないからすぐに警察が来てくれるよ。それに、私のマンションは駅に近いから明るいし」