甘い蜜と、苦いコーヒー。

時間がなくて杏の名前まで見つけれなかったからあとで杏に聞こうと
してたけどまさか同じクラスだったなんて。

嬉しすぎる。

「え、同じクラスだったの!」

「そうだよー笑 柚葉入ってきた時気付かないんだもん。笑」
「いやもう、遅刻したので頭がいっぱいいっぱいだった。笑」

「だろうね。あ、並ばなきゃ。じゃまたあとで話そうね!」
「あ、あとで聞いてほしいことがあるからよろしく!」

「りょーかい」

聞いてほしいってことはあの人のこと。

杏は苗字が小桜だから、私よりほんの少し後ろ。

体育館について入学式が始まった。
入学式とかってなんでこんなに退屈なんだろう。

体育館一面に並べられたパイプ椅子に腰を掛けて、正直つまらない
校長先生の話をbgmに床を見つめながら今日朝あった人のことを思い浮かべる。

あの人のことが気になって仕方がない。

もう一度あいたなぁ。ってあえるわけないか。

そう思っていたのにまさかこの願いはすぐに叶った。