ここに入る前、二人で夜景を見て初めてキスをした。
高野の繊細な指が私の肩を抱いたとき、私はもう受け入れた。
軽く唇が触れて、ついばむようなキスをしばらくした。
舌がようやく入ってきたとき、本当に気持ちが良くて力が抜けた。
肩を抱く手は私の胸へと移動した。
とても優しく服の上から撫でた。
たまらなくなって、私の高野を抱く腕に力が入った。
それが分かってか、
「ホテル行く?」
と言ってきたのは高野の方からだった。
私からシャワーを浴び、高野がシャワーから出てくるのを待った。
旦那の顔を一瞬思い出した。
私、今から他の男とするよ。
こうなったのも、アンタのせいだからね。
高野がシャワーから戻ってきた。
ベッドに腰掛けている私の隣に座った。
体重で少し高野に傾く。
そのまま肩に顔を寄せた。
高野は私を引き寄せてキスをした。
私はもう溶けていた。