私は、高野と会いながらもトモとも連絡は時々取っていた。 特別な感情がある訳ではないが、私に好意を抱いていてくれて、私も嫌ではなかったからそのまま、ただなんとなく、関係は続いていた。 誰かといないとダメだった。 自分をもてあます。 自分が何を求めているのかも分からず、自分でいつも自問自答を繰り返す。 答えにはたどり着かなくて、ただひとつ確定なのは、 私が弱く、愚かだという事。 私が記入をしてあった離婚届に、旦那のサインが入ったのは、もう秋のなかばだった。