高野と軽く食事を済ませ、高野の車に乗り込む。


バックの中を不意に見たら市役所の封筒。

封筒の中身は離婚届。

昼間に取りに行った事を思い出した。

これからの事を色々と想像すると、また溜め息が出そうになった。


「今日は元気ないね、何かあったの?」

高野が煙草の煙を吐いて言った。


高野には離婚の事を言うつもりはなかった。

離婚したら、私達は立場が変わる。


今のような関係は続けられないような気がしたから。


「元気ないかな?そう?そんなことないよ」
私は明るく言った。


「なら、いいんだけどね」

高野は私を見つめて、左手で髪に触れた。

そして、肩を抱いて引き寄せキスした。


体制的に私が高野に寄りかかった形だったので、私は高野のスーツの太股に手をやっていた。


キスが熱くなるにつれ、私の手に力が入る。


高野も同じだったようだ。


右手が私のジャケットの下のシャツに伸び、胸を優しく揉む。


しばらくそうして揉んでから、シャツのボタンを外していった。

ブラジャーの間から乳首に触れられた時、私は思わず声が出る。


「真樹…」


高野は名前を呼んだ。

瞬間、心が震えた。