肌にまとわりつくような梅雨の終りがけの夜に、私は好きなタイプの男に出会った。

一目見て好きになる予感がした。

高い身長にスーツ姿。眼鏡。

絶対に私達は合うはずだ。
そう直感した。


「はじめまして」

私から笑顔で声をかける。


「はじめまして」

男は少し照れたように挨拶する。

照れたような戸惑うようなそんな表情。