「ほうきはどちらに?」
「いえ、私がしますよ」
使用人はそう言ったものの、エラはほうきを見つけてグラスの片付けを始めた。細かい破片もすぐにちりとりの中に入れる。
「王女様、私がやりますよ」
使用人が慌てるが、エラは笑って言った。
「私、この王宮に来てからお世話になったばかりですし。なにかさせてください」
食事も、掃除も、エラがディランと遊んでいる間に使用人たちがしてくれている。それが使用人の仕事なのだが、エラはずっと何かをしたくてたまらなかった。
「見て!グラスを片付けてるわよ」
「下の者にやらせればいいのに」
王女たちはクスクスと笑っている。しかし、エラにとってはどうでもいいことだ。
パンパンッ、と王妃が手を叩いた。その刹那、今まで鳴り響いていた音楽も止まる。突然音楽が止んだことに、王女たちはみんな驚いていた。エラも何事かと王妃を見つめる。
「これで、勝負は終了です」
王女たちの顔が喜びに染まり、エラは「えっ……」と呟く。まだエラは踊っていない。
「いえ、私がしますよ」
使用人はそう言ったものの、エラはほうきを見つけてグラスの片付けを始めた。細かい破片もすぐにちりとりの中に入れる。
「王女様、私がやりますよ」
使用人が慌てるが、エラは笑って言った。
「私、この王宮に来てからお世話になったばかりですし。なにかさせてください」
食事も、掃除も、エラがディランと遊んでいる間に使用人たちがしてくれている。それが使用人の仕事なのだが、エラはずっと何かをしたくてたまらなかった。
「見て!グラスを片付けてるわよ」
「下の者にやらせればいいのに」
王女たちはクスクスと笑っている。しかし、エラにとってはどうでもいいことだ。
パンパンッ、と王妃が手を叩いた。その刹那、今まで鳴り響いていた音楽も止まる。突然音楽が止んだことに、王女たちはみんな驚いていた。エラも何事かと王妃を見つめる。
「これで、勝負は終了です」
王女たちの顔が喜びに染まり、エラは「えっ……」と呟く。まだエラは踊っていない。


