人魚のお姫様

「それとな……」

ディランはエラにキスをし、意地悪に笑った。

「俺の部屋は、お前の隣なんだ。よろしくな」

エラの顔がまた赤くなったのは、言うまでもない。



豪華な食事やお風呂にエラは緊張し、ふわふわのベッドで一夜を過ごした。

「んっ……」

朝、目が覚めると体が重い。エラはゆっくりとまぶたを開ける。すると、そこにはディランが眠っていた。

「きゃあッ!!」

エラが驚いて悲鳴を上げると、「何だ?」とディランはゆっくり起き上がった。

「い、いつからベッドに!?」

「夜中からずっとだ。でも……」

ディランはエラをギュッと抱きしめる。そして、耳元でささやいた。

「嫁になる女と一緒に寝るのは当たり前だろ?寝顔、可愛かったぞ?」

エラは顔を赤くする。しかし、抵抗することはなぜかできない。

黄色のレースのついたドレスに着替える。ディランは「黄色も似合うな」と頰を赤く染め、モーニングルームまでエスコートされた。