ありったけの恋心をキミに

「あの……えっと」


正直に「接点を増やしたかった」と答えたら「なんで?」と聞いてくるかも……。そうなったら、今度は「佐藤くんとの距離を縮めたかった」と言わなくちゃいけなくなる。

……それって、もう告白だよね。


「その……」


まだ先のことだと思い、告白についてなにも勉強していない。できることなら今は言いたくない。

けれど、わざとぶつかって服まで汚したのに、自分は本当のことを言わない……なんて、さすがに勝手すぎるかな。

しばらくの間、どうしようか考えていた。

けれど、私が言いよどむたび、佐藤くんの表情はどんどん険しくなる。

これ以上、状況が悪化するのは避けたい。そう思って、私は……。


「す、好きです!」


意を決し、漫画やドラマでも定番のセリフを叫んだ。


「は……?」


眉間にシワを寄せる佐藤くん。

私は慌てて言葉を付け足す。


「ぶ、文化祭の日……ブランケットを貸してもらったんですけど、覚えてますか?」