ありったけの恋心をキミに

変わったのは私だけじゃないのかもしれない。そう感じていたある日のお昼休み、私たちは校内の階段に腰かけてのんびり過ごしていた。


「SNSとか始めれば?」


スマホを触る佐藤くんが、突然、ぼそっとつぶやく。


「え?」


首を傾げると、彼はスマホのディスプレイを見せてきた。

なにかと思えば昨夜私が送ったメッセージだ。


「【今日はかぼちゃです。いただきます】って。いきなり煮物の写真を送られても、どう返していいか……普通に困る」


言われて、もう一度、メッセージを読み返す。

本文はちゃんと佐藤くん宛てに書いたものだけど、当の佐藤くんはただの独り言のように感じたみたい。


「私、好きな人に『今なにしてるの?』って連絡するのが憧れで。やってみたくて! でも……」


送った理由を伝える。けれど……。


「相手になにかを聞く時って、先に自分のことから言わなきゃ失礼な気がして……」


言葉にして気がついた。前置きがないと、その考えは伝わらないということに。


「あ……なんかっ、ごめん!」


言葉足らずだった自分。

私ってなにをやってもダメだ……。そう落ち込んでうつむいていたら、「ブッ」と吹き出すような声がした。

顔を上げると……。