ありったけの恋心をキミに

「お母さん、私ね……これからもちゃんと勉強はする」


しかめっ面なのは、それだけ私を心配しているんだ。

わかってはいたけれど素直に受け入れられなかった。キラキラすることを反対される気がして。


「けどね、もう高校生だから……」


私も、勉強以外のことをしたら自分がダメになるようなイメージを抱いている。

でも違う。

この数ヶ月、私は自分でもわかるほど笑うようになった。毎日を楽しいと思えるようになったの。

だから、ダメになんてなってないはずだ。


「勉強以外のことも……やっていきたい!」


胸を張って思いを告げた。

視界の隅では、階段に座った未希が私とお母さんの様子をうかがっている。

その存在には気づいているけれど、私はよそ見をせず、まっすぐお母さんの顔を見つめる。


「……もうすぐご飯だからね」


ずっと黙っていたお母さんは、小さくため息をつき、そう言ってキッチンへと戻っていく。

そのうしろ姿を見つめてぼうっとしていたら、階段にいた未希が微笑んでくる。「やったね!」とガッツポーズをして。