ありったけの恋心をキミに

翌日の夕食後、私はリビングのテレビでバラエティー番組を観ている妹の未希に話しかけていた。


「もう読んだの? 相変わらず速いね~」

「さっき読み終えたところ」


2日前に借りた数冊の漫画を返したのだけれど、すぐそばではダイニングテーブルを片づけるお母さんがいるから、話しながらもチラチラとその表情をうかがってしまう。

お母さんは漫画やアニメをよく思わない人だから。


「これさ、一昨年だったかなぁ……映画化されたんだよ。今度DVD借りて一緒に観る?」

「う……うん」


お母さんの様子を気にしているのは私だけみたい。

未希は気にするどころか、テレビそっちのけで漫画のページをペラペラめくっている。

そんな姿を見ると、私も堂々としなきゃって思える。もう高校生だし。