尚くんと先生のキスシーンを見てからはもう、3ヶ月が経った。
季節はすっかり冬。私の苦手な季節だ。
今日の気温も、制服のスカートを短く切っている私にはなかなか厳しい。
はあ、と溜息を落とす。
なんだか、さっきまで高かったテンションが、急降下している。
「俺、絶叫マシーン得意だよ。」
そう。まさにジェットコースターの高いところから一気に落ちていくみたいに。
「あ…そうなんだ」
「だから別にドキドキしないと思うけど。」
「……うん?」
「今週の日曜、行くか。」
急降下して、勢いのついたジェットコースター。
それはものすごいスピードで、また昇る。
