尚くんが楽しそうなのは、すごく嬉しい。
だけど…これ以上モテられるのは、困るよ!
尚くんと私は初めて一緒にタピオカを飲みに行った放課後から、何度か遊んだ。
だから、少しは脈ありだって思っているんだけど。
大丈夫だよ…ね?
「ってかさ」
隣から、大好きな声が聞こえる。
「なに、尚くん」
「遊園地行きたいのって、絶叫マシーン乗るためなんでしょ?」
「うん!ドキドキするかなって」
「だから、物理的な刺激を与えようとすんのやめろって」
尚くんは呆れた顔をして、笑った。
刺激を与えるのも、そうだけど。
そろそろ私は、放課後だけじゃなくて休みの日に遊びたいって思っているんだ。
…尚くんと、1日一緒に過ごしたい。
だけど断られるのが怖くて、"遊園地に行こう"っていう放課後にできないことを、遠回しに誘うことしかできない。
