耳元で、尚くんの声がした。 目を開くとそこには、満足そうに笑っている尚くんがいる。 「こんなとこで、 変なことするわけないじゃん」 …………私、からかわれたの? 「ひ、ひどい!」 「ごめんて」 ほんとにほんとに、燃えそうなくらい熱い視線を送ってきたくせに。 映画の内容すっとんだのに。 息止まるかと思ったのに…! 「尚くんのバカ!」 「ドキドキした?」 「し、したよ…バカ!」 むーっと口を尖らせると、また尚くんは顔を近づけてきて。 「俺の勝ち」