いつもの静かな横顔でもなくて、女の人に触れている時の大人な顔でもなくて。 眉を垂らして、目尻にシワを作って。 なんか、これは、可愛いかもしれない。 「そっちの方がいいよ、尚くん。」 「なにが?」 「そうやって笑ってる方が、いい。」 「…うっさい。」 尚くんの耳が少しだけ赤くなった気がする。 ドキドキドキ。 落ち着いていた心臓の音がまた加速し始めた。 きっかけも理由も、可笑しいのかもしれない。 人に言ったら否定されるかもしれない。