「まさか隣の席の菅原に、のぞきの趣味があったなんてね。」
「そういうわけじゃない!」
見たくて見てしまったわけじゃないわ!
…だけど、少し見とれてしまったのは事実で。
だからこうして今、尚くんを呼び出したんだ。
保健室を出てから私は考えた。
おさまらない心臓の速度、冷めない頬の熱、頭の中を支配する尚くんの笑った顔。
あの時私の胸に、何かが突き刺さった気がした。
「す、好きになっちゃった。」
「…………え?」
「だから私、尚くんのこと、好きになっちゃったみたい!」
「いや、」
「よかったら、お付き合いなんて……なんちゃって、なんちゃって!!!」
私は「キャッ」と、ピンクに染まった顔を手で覆い隠した。
…自分でもおかしいと思う。
だけどこんなにドキドキしたことは人生で初めてで。
この感情はなんだろうと考えたときに真っ先に浮かんだ答えが”恋”だったんだ。
