私は電気を付けようと手を伸ばす。 すると、あることに気が付いた。 ……誰かいる? 左の壁につけられたベッドだけ、カーテンが閉められている。 具合の悪い人が寝ているのかな? そう思った私は、電気のスイッチに触れた手を、そっと下ろした。 絆創膏があるのは、カーテンが閉められたベッドの足元の、薬品が並んでいる棚の上。 寝ている人を起こさないように、と静かにそこへ近づくと──────その時。 「せんせー。朝会ってる時バレたかもしれないのに、何ですぐ呼び出すの?」 「だって…」