「………尚くん!?」 会いたかった人。私の好きな人。 尚くんだった。 早退したはずなのに、制服のままの尚くんが目の前に現れたんだ。 なんだか髪が乱れていて、いつもより色気が増加している気がする。 でもなんでここに…? 「菅原が付き合ってるのってこいつなんだな」 驚きのあまり何も言えずにいると、机に手をついた尚くんがそう言った。 突然の出来事に私は思わず頷く。 「そ、そうだけど…」 「…ふーん。」 尚くんはジロリと、その形の整った目を細めて真琴を見た。