わたしには刺激が強すぎます。



私は真琴の指まで食べるような勢いで、それに食らいついた。
美味しい。絶妙な食感、塩加減。


塩気のものを食べた後のシェイクは、甘さを増したように感じる。


「…で。今度は何悩んでんだよ。」


私が本題について言い出せずシェイクにずっと口をつけていると、真琴は簡単にそれを見破った。


「木下と付き合えたんだろ?」


ドキン。
心臓が飛び跳ねる。


そうだと、思うけれど。
その"お付き合い"が間違っているから、私は悩んでいるんだ。
現に私と尚くんは、あのキス以来連絡すらとっていない。


まだ私がシェイクを離さずにいると。


「っつーかさ。」


いつも通り、低い声が耳を通った。
だけどそれは耳を疑うような内容だった。