真琴はその粗暴な口いっぱいに、ハンバーガーを詰め込んでいる。
有言実行、きっちり奢らされた私はシェイクで我慢しているというのに。
っていうかいつも思うけど、細いくせに何でこんなに食べるの。
太らない体質とか、ムカつくんですけど。
キッと睨みつけると、目の前にポテトが1本突きつけられた。
「これやるから元気出せや」
「私が買ったやつだし！」
ポテトについてヘナヘナ派かカリカリ派の討論をよくするけど、カリカリ派の真琴とはいつも揉める。
私はもっぱらヘナヘナ派だ。
突きつけられたポテトはまさに私好みのポテト。
だけどなんだか今は、しょぼくれたそれが自分と重なる。
