「…不在?」 保健室のドアには、ラミネートされた水色の紙がかけられていた。 "御用の方は職員室まで" そうは書かれているものの、ドアはほんの少しだけ開いていて、明らかに鍵は閉まっていない。 こんなの、先生を呼びに行って手当てをしてもらうほどの怪我ではないよね。 そう判断した私は、せめて絆創膏だけもらおうと恐る恐るドアを開けた。 普通の教室とさほど変わらないサイズの室内にはこちらに足元を向けるベッドが3つ並べられ、それでいっぱいいっぱいだ。 1階だからか、あまり日が当たらず薄暗い。