「…桃子。付き合うための方法じゃなくて、好きになってもらう方法を考えるのが普通だよ。」
「……うん」
「好きだから付き合いたかったんでしょ?」
こくり、静かに頷く。
ゆりちゃんは、正しい。
私は途中で向かうべき方向を間違えていたんだ。
付き合いたいのは、好きだから。
尚くんに同じ気持ちになってもらわないと何の意味もない。
偽物の恋愛なんて、1番最低だ。
ゆりちゃんはパフェ用の長いスプーンで苺と生クリームを上手くすくうと、その手を私の口元へ伸ばした。
私はぱくり、とそれを咥えた。
………甘い。
口の中に広がった痛いくらいの甘さのせいかな。
また私の目には涙が溜まっている。
