やっと口を開いても、出てくるのは苦し紛れなことばかりだった。
「で、でも、何やったって振り向いてくれなくて、どうしても付き合いたくて…」
「だからって二股って形で付き合ってどうなるの?その先に何があるの?バカなの?」
グサグサと胸に突き刺さって、痛い。
だけど痛いのはきっと、ゆりちゃんが投げかけてくる言葉は、私が見て見ぬふりをしていたことばかりだったから。
──────本当は、わかってた。
わかってたんだ、はじめから。
尚くんに振り向いてもらうために、真琴と付き合うなんておかしいって。
だけどあの時、尚くんの笑った顔が思い浮かんで。
どうにかして、繋ぎ止めておきたくて。
それでもいいかなって思ってしまったんだ。
グラスの中で、アイスが崩れ始めている。
